【地獄のメール】日経平均5万円時代に伝えたい、コロナショックでCFDの全財産を溶かした「商社マンの過ち」

投資の失敗談・教訓

「日経平均5万円超え」「レバレッジ2倍なら安全」

2026年現在、投資の世界はかつてない熱狂に包まれています。
SNSを開けば、新NISAから投資を始めた若者が数ヶ月で数百万円の利益を上げ、強気のコメントが並ぶ。

しかし、そんな光景を眺めながら、私は25年前の自分と、そして「あの日のスマホの震え」を思い出さずにはいられません。

投資歴25年。総合商社で世界各地の資源市況を見ていた私が、2020年のコロナショックでイギリス株CFD(FTSE100)の全財産をたった数日で溶かした話をさせてください。

この記事は、成功法則を教えるものではありません。 「仕事中に手が震え、強制ロスカットのメールで絶望するサラリーマン」を一人でも減らすための、私の懺悔録です。


なぜ、私は英国FTSEのCFDに手を出したのか?

当時の私は、少し天狗になっていました。 旧NISAでGoogle株を底値で拾い、商社での実務を通じて「資源価格やマクロ経済の動きは、人より読めている」という過信があったのです。

そこで手を出したのが、GMOクリック証券のCFD(差金決済取引)による英国株指数(FTSE100)への投資でした。

  • インデックス(指数)なら、個別株のような倒産リスクはない。
  • 配当相当額(金利)が毎日チャリンと入ってくる。
  • レバレッジを数倍かければ、効率よく資産が増える。

「理論上、負けるはずがない」 商社マンが得意とする「もっともらしいロジック」で武装し、私は欲望にレバレッジをかけました。

 

阿鼻叫喚の2020年3月:会議中に届く「死の宣告メール」

2020年3月。新型コロナウイルスの感染拡大とともに、市場は一変しました。 昨日までの「緩やかな右肩上がり」は消え去り、崖を転げ落ちるような暴落が始まったのです。

仕事中、在宅勤務での会議中にスマホが何度も震えます。
「ロスカットアラート通知:証拠金維持率が低下しています」

会議室で冷静な顔をして事業計画の議論をしながら、机の下では血の気が引いていくのを感じていました。資料を持つ手が微かに震え、オンライン会議参加者の言葉が全く頭に入ってこない。

「あと少し、あと少し待てばリバウンドするはずだ」
「ここで切ったら、今までの利益が全て無駄になる」

商社で「最悪のシナリオ」をシミュレーションするのが仕事だったはずの男が、自分の金のことになると、ただの「根拠のない希望にすがるギャンブラー」に成り下がっていました。

 

結末:自分で損切りできず、システムに殺された日

結局、私は自分自身の指で「損切りボタン」を押すことができませんでした。

ある日の深夜、あるいは早朝だったかもしれません。
スマホを確認すると、そこにはそれまでのアラートとは違う、冷徹な一行が記されたメールが届いていました。

【重要】強制決済(ロスカット)執行のお知らせ

数百万という、サラリーマンがコツコツと積み上げてきた軍資金が、一瞬で電子の藻屑と消えました。パソコン画面が灰色に見え、喉の奥がカラカラに乾いていたのを今でも鮮明に覚えています。

 

商社の「事業管理」と、個人の「投資管理」の決定的な違い

今ならわかります。私は商社で学んだ「ダウンサイド・リスクの管理」を、個人の投資には全く適用できていなかったのです。

商社では、資源価格が下がっても会社が潰れないよう、徹底的な「固定費削減」と「リスクヘッジ」を行います。しかし、個人投資家としての私は、「上がること(リターン)」しか見ておらず、暴落時の「退場ライン」を仕組み化していませんでした。

簿記2級の知識も、パニック状態の脳の前では何の役にも立ちませんでした。

 

2026年、最高値に沸くあなたへ伝えたいこと

2026年、市場は活況です。
アベノミクスに次ぐ、サナエノミクスが日経平均を押し上げています。

しかし、相場には必ず「冬」が来ます。 私の失敗から学べる教訓は、たった一つです。

「仕事に集中できなくなるような投資は、投資ではなくギャンブルである」

この痛恨の失敗を経て、私は全てのレバレッジ投資を捨てました。 現在は、以下の2本柱に徹しています。

  1. 米国株インデックス(投資信託): 暴落しても「寝て待てる」仕組み。
  2. 日米高配当株投資: 相場に関係なくキャッシュを生む「家計の固定費削減」のような守り。

商社マンが事業を安定させるために固定費を削るように、私は投資に「心の安定」という仕組みを取り入れました。

NISA枠をフル活用し、現物投資のみに絞る。 これこそが、25年かけて辿り着いた、サラリーマン投資家としての「負けない戦い方」です。


結び:失敗の数だけ、投資は強くなる

もし今、あなたがレバレッジをかけて、仕事中も株価が気になって仕方ないのであれば、一度立ち止まってください。

強制ロスカットのメールが届いてからでは遅いのです。

「失敗の数だけ投資は強くなる」——私のこの苦い経験が、あなたの資産と、そして何より大切な「平穏な日常」を守るきっかけになれば幸いです。

 

そんな私が現在全枠埋めているNISAの戦略はこちら。

コメント

タイトルとURLをコピーしました