【投資歴25年の後悔】コロナショックで「買えなかった」理由は、暴落ではなく追証だった

投資の失敗談・教訓

はじめに|誰もが語る「あの時買えた人が勝った」という物語

コロナショックを振り返ると、必ず聞く言葉があります。

「あの暴落で買えた人が、結局いちばん儲かった」

確かに結果だけを見れば、その通りです。
S&P500も日経平均も、その後は力強く回復し、今振り返れば「絶好の買い場」に見えます。

ですが、この言葉を聞くたびに、私は少しだけ居心地の悪さを感じます。
なぜなら――
私は、あの時「買えなかった側」の人間だからです。

しかもそれは、
「勇気がなかったから」
「判断を誤ったから」
という単純な話ではありません。


コロナショックで私が失ったのは「資産」ではなく「選択肢」

2020年春。
市場は毎日のように暴落し、ニュースを開けば感染拡大、経済停止、原油価格の急落。

当時の私は、個別株に加えてレバレッジ投資としてCFDを使っていました。
そして相場急落と同時に、追証(追加証拠金)が発生します。

選択肢は2つしかありません。

  • 追証を入れてポジションを維持する
  • 追証を入れず、強制ロスカットを受け入れる

私は後者を選びました。

結果、強制ロスカット。
それまで積み上げてきた含み益も、元本も、一気に市場から消えました。

よく「キャッシュがあれば暴落はチャンスだ」と言われます。
確かに、別の場所にはキャッシュ自体は残っていました。

ですが、その時の私は――
買う以前に、市場に向き合う精神状態ではなかった。


なぜ、あのチャートと空気感では逆張りできなかったのか

後からチャートを見れば、
「ここが底だった」
「ここで買えばよかった」
といくらでも言えます。

しかし、当時のリアルな空気はまったく違いました。

  • 日経平均が毎日のように数%下落
  • NYダウはサーキットブレーカー発動
  • 「今回はリーマンとは違う」「世界が止まる」という論調
  • SNSや掲示板は総悲観

そして何より、
ついさっき、自分の資産が強制ロスカットで消えた直後です。

そんな状態で、
「よし、ここが底だ。逆張りで買おう」
と冷静に判断できる人が、どれほどいるでしょうか。

私はできませんでした。
それが現実です。


数年後に残ったのは「損失」よりも厄介な感情

不思議なことに、
強制ロスカットによる金銭的な損失そのものは、時間とともに薄れていきました。

しかし、何年経っても消えなかったものがあります。

「あの時、もし買えていたら…」

相場が上がるたび、
S&P500の長期チャートを見るたび、
ふと頭をよぎるこの思考。

これは金額では測れません。
投資判断のたびに顔を出す、厄介な記憶です。

この経験で、私ははっきり理解しました。

投資の失敗は、
損益以上に「思考のクセ」として残る


だから私は「暴落で勝とう」とする投資をやめた

この経験を境に、私は考え方を大きく変えました。

それまでの私は、

  • 暴落を当てたい
  • タイミングを見極めたい
  • 人よりうまく立ち回りたい

どこかで、そんな欲を抱えていました。

しかし、コロナショックで痛感したのはこれです。

暴落で勝てる人より、
暴落でも退場しない人のほうが、圧倒的に強い

レバレッジ投資は、うまくいけば効率的です。
ですが、ひとたび想定外が起きると、「考える権利」そのものを奪われる

それ以来、私はレバレッジ投資から距離を置き、
インデックス投資を本格的に始めました。


今の私が決めている、たった一つのルール

現在の私のルールは、驚くほどシンプルです。

暴落が来ても、機械的に積立を継続する

  • 底を当てようとしない
  • 勇気を出そうとしない
  • 判断しない

ただ、決めたルールを淡々と続ける。

積立投資は、
「利益を最大化する魔法の手法」ではありません。

むしろ、

退場しないための仕組み

これに尽きます。


これから暴落を経験する人へ

コロナショック級の暴落は、また必ず来ます。
それがいつかは誰にも分かりません。

その時、差がつくのは

  • 勇気があるか
  • 相場観が鋭いか

ではありません。

判断しなくても続けられる仕組みがあるか

ここだけです。

私は、あの時買えなかった。
そして、その後悔を何年も引きずりました。

だからこそ、今はこう言えます。

暴落で勝とうとしなくていい
ただ、市場に居続けられる投資を選べばいい

それが、
25年の投資歴と、数百万円の失敗を経て、
私がようやく辿り着いた結論です。

私が今、積立投資で重視しているのは
「商品選び」よりも「仕組みが勝手に回るかどうか」です。

暴落時でも手続きを変えずに済む、
シンプルで余計な誘惑が少ない証券口座を使うようになりました。

私自身、相場でやられた後は、
チャートを見るより「考え方を整える本」を耳で聞くことが増えました。
通勤時間に流すだけでも、判断のブレはかなり減ります。

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