投資歴25年、かつて商社系企業の管理部門で働いていた私にとって、総合商社株は単なる「ポートフォリオの一部」ではありません。それは、現場の熱量と、資源安という試練、そしてそこからの復活を肌で感じてきた、ある種の「戦友」のような存在です。
2026年、商社株はウォーレン・バフェット氏の参画を経て、かつての「割安株の万年放置」から「日本を代表する優良株」へと変貌を遂げました。
なぜ、私は数ある高配当株の中で、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事の3社を「一生モノ」として保有し続けるのか。その理由を、管理部門から見た「中の人の視点」で解説します。
私が見た「最終赤字の2016年度」。それでも商社を信じられる理由
多くの投資家は、商社の「右肩上がりの業績」だけを見ています。しかし、私が忘れられないのは2016年度の決算です。
当時の商社界隈はまさに「阿鼻叫喚」でした。
資源価格の暴落により、三菱商事と三井物産が創業以来初の最終赤字に転落。
私がいた現場も例外ではなく、社内はかつてないピリピリした空気に包まれていました。管理部門には「販管費を徹底的に圧縮せよ」という指示が飛び交い、出張費の削減から不要不急の投資は先送りされる日々。
しかし、この時の「ピリピリした危機感」こそが、商社の真の強さだと私は確信していました。
「市況のせい」にして諦めるのではなく、減損という一過性の膿をすべて吐き出し、「資源に頼らない収益構造」へと舵を切る。この圧倒的な適応能力を目の当たりにしたからこそ、私は多少の市況変動では揺るがない信頼を抱くようになったのです。
三者三様。実体験から語る「カルチャーの違い」と投資価値
実際に仕事を通じて、あるいは業界のネットワークを通じて感じた3社の違いは、ポートフォリオを組む上での「分散」に繋がっています。
三菱商事:組織の力と「スマートな剛腕」
三菱商事は、まさに「組織の三菱」。社員一人ひとりが極めてスマートで、緻密な戦略の下で動いています。ゴリゴリのパワープレイは見せずとも、気づけば「国策に近い巨大案件」を盤石な体制で仕留めている。この組織力がある限り、経営が迷走するリスクは極めて低いと感じます。
三井物産:ボトムアップの「挑戦者たち」
「人の三井」を象徴するように、現場の一担当者が案件を形成し、上長にチャレンジしていく文化が今も息づいています。資源権益への執念は3社随一ですが、そのボトムアップから生まれる「多角的な投資案件」が、次の収益の柱を作る原動力になっています。
伊藤忠商事:一番輝いていた「現場の商人魂」
かつて飲み会でこの3社が集まると、圧倒的に一番ガツガツし、輝いていたのが伊藤忠でした。非資源分野、特に生活消費分野に強く、市況が悪くても「稼いでやる」という商人の執念を感じます。PBRの改善に最も早くから取り組んだ姿勢も、その「貪欲さ」の表れでしょう。
なぜ今、「ビジネスモデルの進化」以上に「ベース利益」を見るのか
多くのプロは「商社のビジネスモデルの変革」を評価しますが、投資家としての私の視点はもっとシンプルです。
私が重視していたのは、「ベース利益としてのキャッシュフローの固さ」、そして「PBRの割安感」です。
- キャッシュフローの源泉: 資源権益や非資源の事業基盤から生み出される「現金」こそが、配当の原資です。ここが揺るがない限り、配当は維持されます。
- 配当利回りとPBR: どんなに良い株でも、高く買いすぎては意味がありません。PBRの割安感があり、一定の配当利回りが確保できるタイミングで拾う。これが25年の失敗(FXやCFD)から学んだ「守りの鉄則」です。
こうした高配当株は、
頻繁に売買するものではありません。私自身も、
「余計なことをしなくて済む設計」
「配当管理がシンプル」
という理由で、長期保有向きの証券口座を使っています。![]()
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2026年、これから商社株を持つ人へ
2026年現在、株価は決して安くはないかもしれません。しかし、私が管理部門で見た「苦境に陥るほど強くなる商社マンの底力」を知っている身としては、この3社は「一時的な株価の上下」で手放す対象ではありません。
「資源価格が上がれば喜び、下がれば社員が必死に固定費を削って利益を守る」
この強固な仕組みに自分の資産を預けること。これこそが、サラリーマン投資家にとっての「賢い他力本願」なのだと私は考えています。
私が管理部門で「商社の底力」を数字の裏から読み解けたのは、簿記やFPの知識というベースがあったからです。もしあなたが「今の株価は高いのか、それとも適正か」を自分の頭で判断したいなら、資格の勉強を通じて「投資の共通言語」を学ぶことを強くおすすめします。 [資格とるにはサイト(イーパス)] なら、忙しいサラリーマンでも効率よく一生モノの知識を身につけるきっかけになります。
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